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佐野健一(さの・けんいち)
1969年鹿児島県生まれ。 90年株式会社光通信に入社、当時のすべての部署の責任者を担当。 95年富士市に有限会社ビジョン設立(96年株式会社ビジョンへと改組)。
特集他社より低料金、利益は約5倍 高効率モデルでハイペース成長
1.他社より低料金、利益は約5倍 高効率モデルでハイペース成長
この企業の持続的な成長はなぜペースダウンしないのか。
情報通信サービス事業とグローバルWiFi事業を展開するビジョンの2017年12月期の年間売上高は175億5400万円(前年同期比18・3%増)。
営業利益は17億8800万円(同38・6%増)、経常利益は17億9500万円(同38・3%増)、当期純利益は12億800万円(同48・5%増)。売上高も各利益も過去最高を更新した。
情報通信サービス事業では、主要ターゲット層である新設法人とベンチャー企業の取り込みが好調で、継続取引もCRM(顧客関係性マーケティング)によって積み上がった。グローバルWiFi事業では、法人客の獲得・リピート利用客の積み上げという重点施策の好調に加え、個人旅行者の取り込みとインバウンド市場の取り込みが堅調だった。
成長力の源泉について、社長の佐野健一はこう語る。
「常識論に捉われず経営は自由であることを全員で受容している。中長期的に収益を上げる仕組みをつくって、主なサービスの料金が他社より安く、利益は他社の約5倍というハイパフォーマンス型のモデルを確立した」
どんな仕組みを作り上げたのだろうか。
「営業マンの属人的な能力に頼らずに、営業先を他部門や既存顧客から紹介を受けたり、WEBからの問合せを受けたりして、需要のある先に営業するように業務効率を最大化した」
今期は、広告メディア事業など旅行関連プラットフォームサービスや、自社で開発・活用して効果を実証したワークフローの販売を強化していく。
18年12月期も前期比2ケタの増収増益を見込んでいる。〝成長が構造化した〞とも言えるのがビジョンの現況である。