単なるシステムでなく業務の視点からもコンサルできるのが強み

 ITコンサルティングを中心に行なう株式会社オーシャンコンサルティング。設立5年、社員15名と少数のベンチャー企業でありながら、大手金融会社を中心に実績を出し続けている。この会社を率いるのが代表取締役の齋藤光威だ。

 

 齋藤は、新卒で独立系のシステムインテグレーターに就職。金融会社相手にホストコンピュータ関連の仕事をしていた。5〜6年勤め、後半はマネジメントやチームリーダーなどの業務にも従事した。もともと起業を考えていたがゆえに、その後コンサルティングファームに転職する。上流から下流までを経験することで全体を把握しようと考えての判断だった。

 

「業務を知らないと提案はできない。システム視点とビジネス視点の両方を持っているからできる提案がある」(齋藤)

 

 そして、満を持して独立。具体的な事業の一例を挙げてみる。とある金融会社。承認フローが複雑でコストがかさんでしまっている。システム的な話だけをすれば、「ポータルをつくって」などの構築で終わってしまう。しかし、齋藤はフローそのものの見直しも提案する。

 

「本当にA、B、Cさん全ての上長の承認が必要なのか。Bさんはいらないのではないか。時間や業務の短縮や圧縮など業務的視点も入れられる、そんな複数の視点からのコンサルティングが重要」(齋藤)

 

 

信頼している社員に「採用権」を持たせる

 起業は多いが、その分たたむ数も多いと言われるコンサルティング業界で、オーシャンコンサルティングが成長できた理由は何か。もちろん、齋藤のスキルもある。しかし、人材の面はさらに大きい。元来、「人を大切にしたい」というモットーを一個人として持ち、それを社に反映している。

 

「この会社を立ち上げた暁には、社員1人1人の持っている将来像を達成するための近道になりたいと考えていた。社員の思いを重要視し続ける会社でありたい」(齋藤)

 

 そのためには社員を知ることが欠かせない。だから交流に手を抜かない。多くの社員が依頼主企業に常駐しての作業になるため、全社員の帰社日はもちろんのこと、必要ならば斎藤が社員の常駐先に足を運びランチを共にする。また、希望者による富士登山やバーベキューなどの社内イベントを企画し、一体感も養う。そして、採用に関しても非常に慎重だ。実は採用で一度、過ちを犯してしまったことがある。

 

「過去に、採用基準を下げて採用したことがあったが、結局ついてくることができずにその人は辞めてしまった。本当にいけないことをしてしまったと後悔し、反省した」(齋藤)

 

 しかし、採用に消極的な訳ではない。試行錯誤の採用の中で、独自の採用方法も実行し始めた。それは部下にも採用権を持たせていること。齋藤は「信頼している人が、信頼している人だから間違いはない」と語る。エンジニアなどの技術職は、人材市場などに出回りにくくなっている。しかし、信頼している人づてという古典的ではあるが、王道の方法が功を奏している。

 

 今後の目標として「3年後30人30億」を標榜している。そして、5年後には上場できる会社規模にする。そのために計画を立てており、その1つが営業の強化。そのため、周りにいる人も巻き込めるよう、日々動いている。

 

 「人が人を、営業が営業をよぶ良い動きを目指す」(齋藤)

 

 

*『CEO社長情報』vol.11

 

|プロフィール

斉藤 光威 (さいとう・みつたけ)

1976年横浜市生まれ。93年アメリカへ留学。2000年中央大学経済学部卒業。大手SIerを経て、2005年 株式会社ベイカレント・コンサルティングに入社。2008年株式会社オーシャン・コンサルティングを設立。

 

・社名: 株式会社オーシャン・コンサルティング

・業種:コンサルティング、システムアウトソーシングなど
・設立:2008年
・資本金:1,010万円
・売上高:1億円
・社員数:15名(2014年1月現在)
・所在地:東京都中央区日本橋小網町7-8 アオバビルB1F
・電話番号:03-6264-8743
・URL:http://www.oceanconsulting.co.jp